(秋亜人と凱(小学生)・独白調)
*「保健室」の続きです
ちぇーっ。
給食のプリン、ダメだったぜ。
保健室に居る子の分は保健室に持ってくなんて、すっかり忘れてた。
オレが凱に持っていってやりたかったのによ。
…ま、いっかあ、昼休みの間は凱のそばにいられるワケだし♪
凱、寝てるかな…。
保健室のとびら、音立てないよう静かに開けて、っと。
しめしめ、先生もいないようだな。
そ〜っとドア閉めて…。
お、このイス凱のベッドのそばまで持ってこ、お借りしま〜すっと。
カーテン開けるぞ、凱。
…うん、やっぱり寝てる。給食も手付かずだ。
…でも、苦しそうじゃなくて良かった。
よいしょ、イスこの辺でイイな。
こうなると思って本借りてきたオレ、あったまイイ〜♪
…でもなんか、この部屋あったかいし、お腹いっぱいだし、
文字読んでるとなんだか眠く………
…物音がする…なんだろう?
子犬だ…、子犬が笑い声に乗って駆けてくる。
暖かくてホワホワで無邪気な可愛い…子犬?
目を開けると、広がってるのは…保健室の天井だ。
…夢か、ぐっすり眠っちゃってたみたいだな。
校庭に面した窓から笑い声が聞こえてくる。
…さしずめ今は昼休み、か。
ふと夢で子犬が居たところに目をやる。
…秋亜人…。
秋亜人がイスに座ってベッドに頭のっけて寝てる…。
こんなに良い天気なのに、外のがずっと好きなくせに、僕のとこに来てくれたのか…。
秋亜人の手元に、読みかけだろう本が開いたまま置かれている。
何読んでたんだ?
…手長足長…?…百目…?
…妖怪大辞典、ってとこか。
全く、こんなもん読んでるから、夜一人でお手洗い行くのが怖くなっちゃうんだよ。
軽くため息を吐きつつ、本を抜き取って閉じておく。
…まぁいいさ、今晩は僕が秋亜人と一緒だ。
夜中に秋亜人がお手洗いに行きたくなったら、僕が一緒に行けばいい。
夕ご飯だって、秋亜人の苦手な野菜は僕が食べてやれる。
それで僕が苦手なお肉は、少し秋亜人に手伝ってもらおう。
…そういえば、今日は秋亜人の好きな番組があるんだった。
…一緒に観て、…いっぱい笑って…。
秋亜人と同じ夢をみる。
終
(2008年4月20日の日記から)